デンマーク・オーストリア旅行記7 バゲフース博物館 Bakkehusmuseet

2013年09月08日 17:55

デンマーク、オーストリア旅行記、
いよいよデンマークは最後の回です。

秋に予定しているイベントやエスカのワークショップのご案内もしたいので
オーストリアのことは月末かそれ以降に書きたいと思います。


さて、それではデンマーク、オーストリア旅行記、つづきです。
手芸、刺繍、テキスタイルを中心に書いています。


コペンハーゲン中央駅からバスに乗って、
フレゼリクスベアにあるバゲフース博物館 Bakkehus museet へ行きました。
ここは、1800年代に大学教授クヌーズ・ラーベク夫妻が暮らした邸宅で、
童話作家のアンデルセンなど、デンマークの黄金時代の作家やアーティストが集るサロンでもありました。

bh1.jpg

扉を押して中へ入ると、黄色い壁に赤い屋根の2階建ての家。
壁にはバラがつたっています。

bh2.jpg

サロンの中心人物であった妻・カマは、芸術に造詣が深く、数ヶ国語に堪能で
何百人もの友人と手紙のやり取りをしたという人で、
彼女との会話に刺激を受けに来る客が大勢いたそうです。

そのカマの才能がいかんなく発揮されたものの1つがエスカでした。

エスカとは、デンマーク語で小箱を意味し、
厚紙にクロスや紙などをはって美しい箱に仕立てる手工芸です。
装飾として、刺繍や絵画、ガラスなどをはめこみます。
エスカは、当時の中流階級の女性に流行していた趣味の1つでした。

bh3.jpg

こちらはダイニングルーム兼カマの作業スペースです。
カマの使った文房具や製図などが置かれ、
集中した製作時間の緊張を感じることができます。

bh4.jpg

こちらはガーデンルームです。
植物が好きだったカマが丹精した庭に臨んでいます。
サーモンピンクの壁が可愛らしい。


そしてエスカも展示されています。

bh5.jpg

一番の印象は、「軽い」ということ。

薄い芯地に上質な紙がはられ、水彩画などがはめこまれています。
彫刻家トーヴァルセンに絵を習ったというカマ。
緻密な描写の風景画は本人によるものもあり、友人の画家に描かせたものもありました。

金色を多く使っているのは当時の流行でしょうか。
材料は、ドイツ製のものを多く使ったそうです。
先日ご紹介したヒーダボー刺繍でも、ドイツに材料を買いに行ったとありました。

どのエスカも、品がよく、美しく、なんというか姿勢が良い。
完成度が高く、かといって堅苦しさはなく、
心躍るようでもあり、心が静まるようでもあります。
両手のひらの上にのる小さな芸術です。


事前に連絡をして行ったため、
博物館の方が「メールをくれたのはあなたでしょう?」と私たちを見つけてくれ、
もう売り切れてしまったという本も、博物館の分から一冊分けてくれました。

200年前のエスカに触れ、
満たされる時間でした。


つづく

スポンサーサイト


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://turebit.blog61.fc2.com/tb.php/651-d5dd9587
    この記事へのトラックバック


    最近の記事